第165号:これだけは知っておくべき人間の2つの行動原則
人間には2つの行動原則があるといわれます。
その行動原則とは「欲求を満たす」か「痛みを避ける」です。
この2つの行動原則をなぜ知っておくべきなのかというと、この2つの行動原則を理解することで、経営がうまくいっている人と、うまくいかない人の違いがよく理解できるからです。
2つの行動原則から見る「ビジョンの実現」!!
経営において「欲求を満たす」ことは、ビジョンの実現、達成です。
あなたはビジョンが明確になっていますか?
そのビジョンのために何をするべきか、明確になっていますか?
ビジョンが明確になっている経営者は、そのビジョンに向かって何をするべきか、何をしてはいけないのかを理解して行動しています。
そして、そこに近づく実感を持つことで欲求が満たされていくのです。
一方で、ビジョンが曖昧な経営者は、「痛みを避ける」という視点で行動をしているのです。
売上の低下、顧客離れ、社員の退職等が起こらないようにといったことばかりにとらわれて、無意識に行動をしてしまっています。
これを対処型経営といいます。
対処型経営とは、顧客の離脱を恐れて値引き要請に安易に応えたり、人手不足という現場からの強い要請に応え、やむを得ず自社に合わない社員であっても採用してしまったりというように、目先の問題を解決するために、安易な選択をして会社を弱体化させていく経営のことをいいます。
自社のビジョンを作っている会社であっても、そこに向かう実感ができていなければ、行動が無意識に対処型になっているのです。
無意識の行動がビジョン実現を遠ざけている!?
人間は頭で考えて行動しているようで、この2つの行動原則に伴って無意識に行動していることが多いのです。
経営がうまくいっていない人のほとんどは、「痛みを避ける」という対処型経営になっていることに気づく必要があります。
その意識で経営を続ければ、問題はますます増え、企業は弱体化していきます。
まずは自分の行動パタンをしっかり把握することから始めましょう。
画像引用:photo AC