2019.11.19

第107号:人材育成に悩む会社の95%は、経営者の〇〇に問題がある!

「新たに事業部を立ち上げて売上は順調なのですが、売上が上がるとともに社員が疲弊してきています。このままではスタッフの退職が増えそうです。会社は問題だらけで困っています。何から問題を解決すれば良いですか?」
ある不動産会社の経営者からの相談です。

人材が育たない理由~目先の売上アップにとらわれて現場の負担が増えていませんか?

業界の成熟化に伴い価格競争が激しくなることで、収益性が下がってきています。そこで新しい事業を導入したり、新しい商品やサービスを追加する企業が多くあります。しかし、その方法では、一時的に売上は上がるかもしれませんが、業務は複雑になり、現場では単純ミスが起こりやすくなり、それによって顧客のクレームは増え、次第にピリピリムードの現場ができてしまい、その結果すべてが中途半端になっていきます。
そうなると、さらに新しく人材を採用しても、戦力になるまでに時間もかかってしまいます。すると人材育成に力を入れようと考えてしまいがちですが、その判断は、ますます現場の負担を増やすことになり、会社の収益性を下げていく原因になります。

戦略を見直すことですべてがうまくいく!

この問題の本質は、経営者の戦略に対する理解の低さにあります。

戦略とは自社の「ヒト」「モノ」「カネ」の資源を最も効果的に活用できる市場で戦うことです。ですから、人材に悩みを抱えている会社ほど、経営の合理化を進めることが重要なのです。顧客や商品サービスを絞り込むことで経営はシンプルになっていきます。
経営がシンプルになると、社員たちの意識を顧客満足に向けやすくなり、サービスの質の向上を実現しやすくなります。業績の良い会社ほど、サービスの品質が高いのです。成熟した現代、商品自体の差は大きくありません。サービスの差が、自社が選ばれる理由になります。

経営の合理化、それは始める決断よりも、やめる決断をすること!

さらに経営の合理化で価格競争からも脱却できるようになります。
人材育成に悩む会社ほど経営者の売上思考が強く、経営戦略に対する意識の低さが仕事の複雑化を呼ぶことになります。そして、現場の雰囲気を悪くする結果となってしまっています。

何かを始める決断よりも、やめる決断が重要です。

「人材がなかなか育たない」または「人材が定着しない」と悩む経営者の方は、人材育成に力を入れる前に、まずは自社の経営戦略を考えてみることをお勧めします。

画像引用:photo AC

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