第164号:売上げを追求する会社が儲からなくなる3つの理由
日本の様々な業界において、市場の縮小と業界内での激しい市場の奪い合いにより、売上を伸ばすことがとても困難になっています。
そうしたなか、日々売上アップのために頭を悩ます経営者は多いのではないかと思います。
しかし、現場は売上に意識を持っていく会社ほど、固定概念に囚われると会社が衰退しやすくなるということに気づく必要があります。
そこで今回は、売上を追求する会社が儲からなくなる3つの理由をレクチャーします。
売上を追求する会社が儲からなくなる3つの理由
まず1つ目の理由。
目先の売上を獲得するための安易な値引きにより利益率が低下することです。
例えば、粗利益率30%の仕事で5%の値引きをしたら、売上目標は120%に上げなければ目標の利益は確保できません。目標をクリアすることが難しいのに、これは更にハードルを上げることになるのです。
2つ目の理由です。
売上目標を達成するために無理な納期を約束したり、過剰なサービスを提供したりすることで業務が多忙になることです。
これはサービスの品質低下や単純ミスの発生を増加させます。
そしてそれは顧客不満足を生み出し、会社の評判を下げるリスクを高め、未来の売上も上げにくくしてしまいます。
市場が縮小した時代には、「リピート」「口コミ」「紹介」が最も重要です。
顧客満足の低下は命取りになりかねません。
売上優先主義の会社は未来がどんどん厳しくなる!?
3つ目です。
安易な値引きや過剰サービスをして現場の人手が足りなくなることです。
そこで、やむを得ず人材を採用してしまう会社さんは少なくありませんし、キャンペーンなどの広告で売上を獲得していくために、広告費が増えていく会社もあります。
こうして固定費が増えていくのです。
目先の売上を上げるために行う、固定費の投資はさらに未来に重くのし掛かります。
このように、売上優先主義の会社は未来がどんどん厳しくなります。
経営は未来からの逆算です。
そうならないためには、事業計画をつくり、スタッフ全員にやるべきこと、やらないことを明確に伝えることが重要です。
画像引用:photo AC