2021.05.18

ベテラン経営コンサルタントから学ぶ!経営者の仕事で必要な経営学 マーケティング戦略の基礎【ペルソナ設定編】

佐治

皆さんこんにちは。さじコン経営をご覧いただきありがとうございます。
前回のマーケティング編では手順についてお話をさせていただきました。まだ観てない方は前回の動画を見ていただければと思います。
今回は、まず最初にやるペルソナ設定ですね。この市場選択で8割決まるのですが、ほとんどの中小企業の方はこの市場選択を間違えてるということなので、これをどういう風に選択するかということ、今日も有料級のノウハウをお伝えておきますので是非楽しみしてください。
今回も立川君にインタビューしていただきます。どうぞよろしくお願いします。

立川

本日もよろしくお願いいたします。

■ペルソナとは?

立川

今日はペルソナということで、前回の図の上の方に出てきてましたね。

佐治

まず最初に行うことですね。

立川

そこで8割決まるということで、そこをフォーカスを当てていただくということでよろしくお願いします。

佐治

ペルソナという言葉は皆さんもだいぶ耳にした方も多いと思うんですが、もう一度ペルソナっていう言葉の意味からお話しさせて頂きます。
ペルソナとは仮面という意味なんですが、その人その人が例えば私の場合は父親っていう時、そして経営者っていう時、または一人の男っていう時に、湧き上がってくる感情であったりとか求めているものというところまで絞り込んでいきましょうってことです。
そしてもう一つ言い換えると、自社にとって優良顧客になる最重要の優良顧客のことを言います。このペルソナをまず決めていきましょうということですね。まずそこでいきなり重要なポイントから話していきたいと思います。

■多くの経営者はペルソナ設定で何を勘違いしている?

佐治

多くの会社はこのペルソナ設定を勘違いしています。例えば現場で重要な優良顧客って誰ですかと聞くと、VIP客、お金をたくさん使ってくれる人、よく来てくれる人というのが出てきます。

立川

ロイヤルカスタマーとかお金をいっぱい落としてくれるお客さんが、優良顧客と違うんですか。

佐治

確かにお金を使っていただけることは大事な要素のひとつではあるんですが、間違ってはいけないのはお金は使ってくれるけど無理難題も言われる、価格についても交渉されるっていうお客様ですね。意外とこんな方が優良顧客という風に思っている方が多いと思うんですよ。そうすると、実際には売り上げがあっても利益は出ないとか、または忙しくなればなるほど社員さんが疲弊するということになっていくと思うのですがいかがでしょうか。

立川

確かにそういう一面はあるかなと思います。
ただ僕はもう一つちょっと別の見方もあるんですけど、お金を払うお客様の心理って期待が大きいと思うんですよ。高い買い物をしたときに微妙な接客をされたりすると、文句言いたくなったりとかするんですよね。でもそれは至極当然な話なので、そういうお客さんは別に悪いお客さんというわけではないんですよね。

佐治

結局じゃあどういう人が良いお客様かと言うと、自社の強みが発揮できるお客様ということなんですけど、こちらに三つの円がある図を見て頂きたいのですが、まず一番は貢献したい人ということです。これは何かって言うと、その人の不安不満不便や欲求をちゃんと理解できると言うことです。強みとはその人の本質的な、その人も気づいてないレベルの問題やニーズに気づける相手ということです。それが分かっていると、一言言ったらその先の問題やニーズまでわかってるなという風に相手が思ったら、お客様の不安もなくなりますよね。まずそこが一番大切ということです。
次に、自分たちの持ってる商品サービスでお客様の問題を解決できるといったことですね。
そして最後が社会のこれから高まる問題です。この三つが重なるところのお客さんを選んでいくってことが、非常に重要になるわけです。

立川

まだぴんと来ていないのですが。

佐治

例えば住宅会社でこんなことがあったのですがどの人をペルソナにするかと考えた時に、多くの方はこんなデザインを好む人であったり、これぐらいの収入がある人と選んでしまいがちです。でも収入があるからとかデザインが合うからということで、本当にお客様を満足させられるかそうでなかったりするんですよね。
結局貢献したい人とはどんな人かと言ったときに、一つの実際にあった例なんですが、家事好きで家族想いなお母さんを最重要顧客にしようとしたわけです。

立川

家事が好きで家族想いなお母さん、というのをペルソナに設定されたんですね。

佐治

なぜそれが重要かというと、家を建てるときに「家族思い」かどうかとなった時に、奥さんはこんな風にしたい、旦那さんはこんな風にしたいってことでどちらの要望を聞くかで揉めてしまったりとか、結局良い家を作ろうじゃなくて夫婦の仲裁になってしまったりとかですね。そこで意見が合わなくてやり直しが多かったり、そんなケースも実際あるんです。そうすると、本当の意味でやりがいを感じたりとか良い家が本当にできるかっていうと、なかなかそうはいかなかったりします。
そういった意味で家族思いであるという事に対して、本当に家族が幸せになるための家を一緒に考えるという事ができたりとか、または家事が好きな人と家事が嫌いな人では家の動線とかも違ってくるわけなんです。動線というのは短ければいいと思ってしまいがちなんですけど、家事好きのお母さんからすると動線よりも、料理を作ってる時にどんな風景が見えてくるかとか、どんな風に光が差してくるかとか、どのように心地よく家事ができるのかということの方が重要だったりするんです。

立川

そうするとデザインも変わってきそうですね。

佐治

そんなプランを提案することが得意だったりすると、貢献したい、こんな人のためだったら家作りに本当にやりがい感じられる、私たちのこんなプランがお客様の役に立てると、貢献したい人と貢献できることが一致してくるんです。

立川

従業員さんのモチベーションも上がりそうですね。
そこに対して貢献できることというのはどういう意味でしょうか。

佐治

例えば、自分たちが得意なことは何なのかということですね。デザイン性なのか、それとも耐震性なのか、または間取り提案なのかとなったときに、やっぱりそのペルソナの求めることと自分たちの得意なこととが一致しなしなければだめですよね。

立川

お客様が求めてることが自分たちが提供できることであることですね。

佐治

ですからとても家事が好きなお母さんの動線と、家事が嫌いまたは家事する時間がないお母さんでは求める動線が違うのに、動線というのは短ければいいという前提で提案してしまうとニーズもつかめないので、ここを一致させるという事が大事ですね。

立川

最後の、時代の変化で高まる問題というのはどういうことでしょうか。

佐治

例えば、これからの時代の変化によって家族において高まる問題とは何かということですね。

立川

いろんなウイルスがあったりとかそういうことでしょうか。

佐治

そうですね。このペルソナである家族の想いのお母さんがますます不安になる社会の問題と言ったら、今みたいなウイルスの問題もあったします。または安心安全、特に自分のことよりも子供だったりご主人の安心安全の問題だったりとか、または家族関係なんかでもこれからどんどん難しくなるじゃないですか。
そんな時に家族想いのお母さんと言うと、意外と自分を犠牲にして家づくりをしてしまったりするけども、でもそんな家族だったらやっぱりお母さんの笑顔がいつでもあることが家族の幸せだと思いませんか。なので社会の高まる問題では、家族の人間関係で考えるとやっぱりお母さんが控えめなお母さんであるからこそ、逆にお母さんが主役の家づくりした方が家族が幸せになるんですよね。その社会の問題にどのように対応していくか、そういう風な形で三つの円が重なったところが大事なんです。

立川

そういうことですね。いろんなものがうまく重なり合ったところ、これがペルソナなんですね。
市場選択が成功の8割を占めるってのは、このペルソナによってその選ぶ市場が変わってくるということですか。

佐治

ペルソナ自体が市場ということなのです。また、なぜこのペルソナを絞り込んでいかないといけないのかというところです。

■実際にペルソナを絞り込むにはどうしたいい?

佐治

結局先程のような家事好きで家族想いなお母さんという風に考えていくと、その人に対してどのようなプランを提案するのかということですね。まずは商品もそうですし、プランも含めて商品サービスをどのようにしていくのかということを明確にすることができるわけですね。ですからペルソナを設定した会社だと、設計図ひとつもお母さんがキッチンに立った時にどんなロケーションが見えてくるのかとか、またはお掃除をしてる時にどんな形で光や風が流れていくのかということであったり、そんなことプランに盛り込みながらお母さんの家事のイメージができるようなプランの提案の仕方をしていったりするわけです。お客様にとって最適なプランが提案できるという事が一つです。
さらにメッセージ開発もそうなんですが、何気ない暮らしに対して幸せを感じれるような家作りっていうのと、そんなペルソナに対して耐震が素晴らしいとか、デザイン性が素晴らしいと言っても刺さらないですよね。
ペルソナを持つということは、商品サービスとメッセージ開発というものを届きやすくするためにペルソナを設定するわけなんです。

立川

お客様にしっかり提供できることで価値を生み出すんですね。

佐治

さらに何の価値にお金を使うのかということも明確になります。

立川

ペルソナというのはなかなか簡単に決められるものではないですよね。

佐治

そうですね。皆さんは絞ることに対する恐怖感とかあったりしませんか。

立川

ありますよ。

佐治

この絞るということはどこでも聞いてるし、やっぱり絞らなきゃいけないと頭では分かってるけど現実には絞れない方が多く、そういった悩みを聞くことが多いです。
そんな方たちにお伝えしてるのは、絞るということは決して捨てることではないですよということなんです。ではなくて、どんなお客さんに対するサービスを極めていくのかということなんです。

立川

確か前回の動画でもお話出ましたね。

佐治

商品やサービスを極めていくっていうことですよね。自分たちに本当に必要な優良顧客の一つのサービスを極めていけば、おのずとそこから自分たちにとってその周辺にいる、また同じような優良客が引き寄せられてきたら、気がついたらいつしかもう捨てているんですよね。

立川

なるほど。

佐治

捨てる方に意識を持って行くのではなくて、極めるところに意識を持っていくってことがすごく大切なことなんですね。
お客様が要望してくることに対応してるレベルでは、やっぱりお客様の本当の満足は得られないんです。そのお客様の言うことを全て叶えるということが満足だと勘違いしてる方が多いですけども、お客様が言葉に出すとということはもうその時点で不満足なんです。気づいてもらってないから言葉を出すわけですよね。
だから本当の満足とは、お客様が言葉にできないニーズをちゃんとこちらから明確にしてあげて、それに対して対応してあげてることによって、もうこの会社だったら信頼できるとか、この会社でしか自分たちが本当に作りたい家が建てられないという気持ちに変わっていくわけです。そうなることによって無駄なやり直しもなくなったりとか、こちらの出したプランをよく理解してくれる結果無駄な作業も減る、それは企業側だけじゃなくてお客様もこの忙しい時に無駄な打ち合わせが何度もあったりすると、不満足になってしまったりするわけですね。

立川

めちゃくちゃ重要ですね。

佐治

さらにプロが相手の5年後、10年後のことも考えたプランを提案していただいた方が、最終的に良い家になるはずなんですけど、それがお客様の要望に応えていると、お客様は自分たちでの家づくりの5年後、10年後というのは想像が出来ずに、今のニーズを一生懸命言ってしまうんですよね。そうするとお客様は半分不安になりながら要望を言うということをさせてしまうんです。

立川

ペルソナというのを設定するのは、コンサルをされた時にどのタイミングになるのですか。

佐治

1番最初に市場選択をするという形です。

■ペルソナ設定をするタイミングや設定を間違えてしまったらどうしたらいい?

立川

しまった、ペルソナを間違えてたって方も動画見てる方にいらっしゃると思うのですが、どうしたらいいですか。

佐治

ほとんどの方がペルソナを間違えているというケースは非常に多いと思うけども、そこは全然問題ではなくて、間違えてる時点でペルソナに対する商品サービスは追求しきれてないんですね。やっているようでまだやれていないというケースがすごく多かったりしますので、もう一度自分たちにとって本当に必要な人は誰かっていうことを考えて深堀していくだけです。それは心配しなくてもいつからでも大丈夫です。

立川

今からでもいいですか。

佐治

はい、大丈夫です。

■まとめ

佐治

今回はペルソナの重要性について話をしました。
ペルソナ設定という言葉は皆さん知ってる方も増えてきたんではないかなと思うんですが、実際に中小企業におけるペルソナの設定の仕方とか、そもそもペルソナの設定する目的っていうものが理解されてないために、ただ単にいかに売るかというためのペルソナになることがあるので注意していただきたいなと思います。
自分たちにとって優良顧客を設定することで、働く人たちの働きがいが上がっていくわけです。特にこれからは働きがいのある職場作りをするという意味では、ペルソナ設定は 非常に重要になってきます。是非参考にして実践していただきたいなと思います。

■マーケティングの基礎シリーズの中でこれが一番重要?

立川

マーケティングの話の中でも、これが一番重要なのかなと思いました。

佐治

そうですね。ニーズが多様化していく時代の中で最も強みが活かせる、さらにやっていることがやりがい、そして真の幸福感になる、それがこのペルソナ設定で決まりますのでしっかりと深掘りしていただきたいと思います。

■自分で深堀してもペルソナが見えてこない場合は相談に乗ってもらえる?

立川

そういった深掘りに関しても、個別相談をお願いしても大丈夫でしょうか。

佐治

もちろんです。

立川

個別相談するときはYouTubeの概要欄にあるLINEの公式アカウントに友達登録すると、メニューが出てきますよね。

佐治

気軽にお申込みいただければと思います。
まずは今自分が思っていることが正しいのかどうか、そして問題がどこにあるのかというのをぜひ知ってもらいたいと思いますので、、気軽な形でお問い合わせいただきたいなと思います。

立川

個別相談は何時から何時までですか。

佐治

個別相談に関しては、私の空いているスケジュールでさせていただきますので、お申込みいただければそこで時間は調整いたします。

立川

佐治社長が直接相談に乗っていただけるのでしょうか。

佐治

もちろんです。

立川

夜の時間でもOKでしょうか。

佐治

夜でも大丈夫です。

■次回は何を教えてくれるの?

立川

次回はどういった内容になりますか。

佐治

次回は、ペルソナが決まりましたら「商品の価格設定」と「商品構成」についてお話しします。
ほとんどの会社は忙しくて儲からないとおっしゃっているんですね。これからの時代は売上以上に生産性の向上、生産性とは一人当たりの利益ですね、これを上げていかなければいけないんですけども、これに最も需要なことは価格設定と商品構成なんです。
価格設定と商品構成を変えたことによって、生産性がどんどん上がっている会社が続出しています。ぜひ楽しみにしていてください。

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